映画感想2  2つ星のレストラン

<あらすじ>

実力は折り紙付きだが、性格に難があり、過去の失敗で数年間のブランクのあるシェフが3星を狙うというストーリー。

難ある性格を克服して3星を獲得できるのかがテーマ。

 

 

 

<対立軸>

 

①個人プレイとチームワーク

最も大きな対立軸

主人公は、自分のことしか考えず過去に過ちを犯した。その象徴として、2つ星のレストランに勤めていたことがあげられる。そこで彼は3つ星のレストランにすることを目標にするが、様々な困難が立ちはだかる。それらの困難をチームワークによって克服していくことがテーマであろう。

 

②アメリカとヨーロッパ(イギリス、フランス)

・ハリウッドの映画の中なのにフランス語での会話が多い。

・主人公はアメリカ生まれ、フランスでシェフの修行をする。

・アメリカは実力主義、他人との距離近い(傲慢)、伝統を気にしない=なんでも試す(バーガーキングでシェフのヘッドハンティングするが、ヨーロッパ育ちのシェフに断られる)

・ヨーロッパは、地位も大切

主人公はこれらの困難を支配人の優しさやヨーロッパ育ちの女性シェフのアドバイスで乗り越えていく。

 

 

③厨房と食事風景

食事風景のシーンでは、フォークとナイフを使って優雅に味わっている様子が、ゆったりとしたバックミュージックとともに取られている。

一方、ウェイターが扉1枚くぐって、厨房のシーンでは怒鳴り声、調理の音等雑音が大音量で流されている。

これは何を意味するのだろうか。下記のワーク(仕事)とライフ(余暇)かもしれない。

 

 

 

ワークライフバランス

女性のシェフに関して、彼女がシングルマザーで小さな娘がいることが描かれている。彼女は料理の才能はあり、ちょうど伸び盛りであるが、子供の面倒もすべてみなければならない。

娘の誕生日に仕事になけらばならなくなったが、支配人の優しさで娘をレストランに招待し、主人公が特製のケーキを出すことで乗り越えている。ここにはチームワークが個人の限界を超えることを示している。

 

LGBT

女性ジャーナリストがレズであったり、支配人がゲイであるが登場人物たちはそれらのことに驚かず、普通にリアクションすることで、同性愛者と異性愛者との垣根を超えている。

白人、黒人という役者も人種的な役回りを与えないことで一人のシェフとして描かれる。→人種、国籍の垣根を超える

 

⑥ライバルの最新鋭の技術も持ちいるシェフ

かつては同じレストランで働いていたライバルは、最新鋭の技術を用いることで、パリで有数のシェフとなる。お互いライバル感をむきだしだが、主人公が最も困難に直面したときに、彼を世話する。これは、敵としてみてたのではなく、お互い切磋琢磨しあう良きライバルとして見ていたことの証左であろう。

料理という同じ分野で互いに高みを目指すものとして通づることがあったのかもしれない(これを示すシーンは覚えていない)

 

 

<その他>

実力は折り紙付きのシェフだが、最新調理法には疎く、それを女性シェフから教えてもらう。アメリカ的(なんでも試す)な主人公は受け入れる。

 

デイビットという新人シェフが最後調理がうまくなってきたのは、チームワークがうまく機能し、人材育成もうまくいっている証(職場がきつすぎると辞めるだろう)

 

描かれているコンテンツ①性格(独りよがり→チームも重視)②料理(仕事)③プライベート(女性、過去)

 

<疑問>

皿を出す映像が複数あったがそれの意味

メモを捨てた意味(自己完結型の完璧主義な自分との決別か)